2014年09月29日

「わわわれの予知レベルはそんなもの」「近づくな…でいいのか」 予知連会長が難しさ語る

「わわわれの予知レベルはそんなもの」「近づくな…でいいのか」 予知連会長が難しさ語る2014.9.29 00:14[地震・津波・地球科学]

御嶽山噴火について、火山噴火予知連絡会拡大幹事会の見解が気象庁での会見で発表された。

 「われわれの予知のレベルはまだそんなもの」「活火山には近づくな、でいいのか」。専門家らによる火山噴火予知連絡会が28日開いた藤井敏嗣(としつぐ)会長(東大名誉教授)らの記者会見は、噴火予知の難しさを改めて浮き彫りにした。詳報は次の通り。

 −−11日には火山性地震が多発していたが、予知はできなかったのか

 藤井氏「もともと今回起こった水蒸気爆発を予知するのは非常に難しい。突発的に起こることが多く、11日の地震が前兆なのかという保証もない。それをもって予知に失敗したというかもしれないが、ある意味では仕方のない状態。われわれの火山噴火予知に関するレベルというのはまだそんなもの。ただ、もう少し情報の伝達に関しては、直接、登山客に対する働きかけがあってもよかったかもしれない」

−噴火警戒レベルの上げ方、登山者への注意喚起のあり方については

 藤井氏「少しでも危険があるんだったら近づかないというのも手だ。そうすると活火山には近づくなということになるが、本当にそれでいいのか。完全に安全だということは自然現象に関してはあり得ない。もし完全な安全を求めるのであれば、危険なところには一切近づかないという解があってもいいが、それは住民、国民が納得するかどうか」

 「こういう異常があって、次にどういうことが考えられるか、もう少し丁寧な情報発信があってもいい。噴火警戒レベルがあるから100%予知ができる、噴火の前にレベルを上げることができるというようなことは考えないでほしい。今回、今まで御嶽山で経験したことのない現象を経験したわけですから、警戒レベルそのもの、レベルの上げ方を改善していく余地はある」

 −−今回の噴火で他の活火山への影響はないのか

 藤井氏「それはないと思う。マグマは火山ごとに独立しているので、それをもって隣で起こることはない。そういう例はわれわれは認識していない。たまたま隣同士で噴火があっても、それは因果関係はない」
−−死傷者が多数出た

 藤井氏「確かに(死傷)数は非常に多い。活火山に登る以上は事故に遭う可能性はある。活火山に登ることはリスクがあるんだということは考えてほしい。人がたくさん集まっていることでは、たとえ小さな噴火でも大きな災害になるということが活火山の宿命みたいなもの。近づくときはそういうリスクがあることを登山客に考えてもらい、最低でもヘルメットは持って山に登るということを考えるのが活火山の場合、当然だと思う。噴火規模の大きさで災害の大きさが決まるわけではない」

 −−御嶽山の観測体制の増強は必要か

 藤井氏「それは当然。御嶽山の観測体制は必ずしも十分だとは思えない。例えば傾斜計を設置しているところは1点しかないとか、地震計も必ずしも適切な位置に設置されているとは限らない。もっと観測体制を充実させる余地はあると思う。今後のことを考えれば当然、観測体制の充実は図られるべきだと思う」

★★★

神の怒り 9月29日2014.9.29 05:06[産経抄]

 〈木曽のナァーなかのりさん 木曽のおんたけナンチャラホーイ 夏でも寒いヨイヨイヨイ〉。大正時代に作られたという民謡の「木曽節」の影響だろうか。長野県と岐阜県にまたがる御嶽山には、なんとなく親しみを感じてきた。

 ▼実際、3千メートル峰のなかでも、比較的登りやすく、登山者にとって人気の高い山のひとつだという。もっとも、本来は信仰の山である。とりわけ濃尾平野に住む人たちにとって、この地方を潤す木曽川の水源をもつこともあって、毎朝、手を合わせる霊山であった。

 ▼愛知県出身の横井庄一さんも、母親から「お前は御嶽山の申し子」とよく言って聞かされたという。「生き抜けたのは精神力ではなく、御嶽山のおかげ」。昭和47年、グアム島で28年間の洞窟生活から救出された時、現地記者団にこう語ったものだ。

 ▼その御嶽山が先週末、突然牙をむいた。狙われたのは、好天と紅葉に誘われて訪れていた登山客だ。噴火の規模は、昭和54年に有史以来初めて発生を記録して以来、最大とみられる。灰色の噴煙が、空を埋め尽くさんばかりに広がっていく。降り注ぐ噴石は、避難小屋の屋根を突き破る。登山者が山頂付近で撮影した映像は、地獄絵図さながらだった。救助活動も難航しているようだ。

 ▼御嶽山では、24時間体制の観測が行われ、噴火の約2週間前から、地震活動が活発化していた。それでも噴火が起こるまで、気象庁が設定した警戒レベルは、5段階中もっとも低い、平常の1のままだった。専門家は、予知の限界を指摘する。

 ▼とはいえ、神の怒りに恐れおののき、ひれ伏してばかりもいられない。人知の限りを尽くして、そのメカニズムの解明を急ぐのは、火山大国に生きる日本人の責務である


posted by 夢見るまま at 09:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 御嶽山 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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